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アンティロープ社は2年前からザイコン社(本社・ベルギー)のオンデマンド印刷機DCP−1による商業印刷に注目、昨年始めに同機を導入し、年末から本格的な生産体制に入っている。 同社はベルギー最大の紙加工会社、アキダ・グループの中の印刷会社。受注品目はカタログ、パンフレット、マニュアルを中心に、カレンダー、美術書まで多岐にわたる。同社もプリプレスのデジタル化は非常に進んでいた。画像読み込みはサイテックス社のスマートスキャナ、クロスフィールド社のドラムスキャナによる。レイアウト用に12台のマッキントッシュがありデータは22GBの容量を持つサーバに保存。イメージ修正は、必要に応じてサイテックス社のワークステーションで行う。DCP−1は別室に置かれ、他の機器とは接続されておらずデータ受け渡しにはフロッピーディスク、光磁気ディスク、CD-ROMを使い分けている。 同機の印刷方式は、レーザー光線によってドラム(両面4色ずつ、計8本)に電気的に像を作り、粉体トナーを付着させて加熱・転写、「複写機と同じ工程だが、れっきとした印刷機である」とのこと。現在、ベルギー国内では3台が稼働中という。同機はロール紙を使用し、印刷範囲は最大307X2772mm。紙の伸縮を考慮し、また機械内部の湿度を一定に保つ必要から、給紙部には電熱式のドライヤーが装備されている。データはポストスクリプト形式で読み込み、ウォームアップなどを経て、作業開始約40分後に最初の刷り出しが可能。スピードはA4相当サイズで毎時2084枚。ロール紙を指定に合わせてカットする方式のため、サイズによるスピード差は枚葉型オンデマンド印刷機より小さいとのこと。実演では日本車のパンフレットが印刷された。さすがに実際の生産に携わっているためか、車体の質感、光沢もよく再現され、日本国内の展示会で見られるサンプルより、濃度が高くきれいな仕上がりに思われた。色調はスキャナのデータ次第だという。 コストについては、前後工程を一切含まない、同機の印刷のみでB4相当サイズ、1アメリカドル(約100円)としていた。 パンフレットやカタログは5色(基本4色+特色)が多いとのことだった。同社では25部から1000部までをDCP−1で、それを超えるものはオフセット印刷機で印刷しているとのことだった。データはすべてマッキントッシュデータで保存し、印刷方式に応じてポストスクリプトまたはフィルム出カ用の形式に変換して使用しているため、オフセット印刷の再版をDCP−1で印刷、あるいはその逆も全く間題ないという。

'96愛知印刷文化典/印刷展